◆◆ けーばら写真日記 ◆◆
 
  尾道の某旅館での一夜 (その1)
2006年 10月 7日(土)
 
2006年10月7日〜8日、私けーばらは広島県尾道市を、旅してました。

この旅の目的は、単なる趣味である路地裏探訪と、路地の観光活用法のヒントを探ること☆



10月7日の朝、地元門司を出て新幹線等を乗り継いで、尾道へ。 尾道では一泊しました。

その宿は、当初予約していた宿ではなく、現地で急きょ決めた宿! (予約していた宿はキャンセル)

この宿がまた…(^-^ゞ  前半は文章メイン、後半は写真がメインです。 まずはどうぞ、ご鑑賞下さい!!(笑)

 
 
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 それでは物語の、はじまり、はじまり〜♪ (^-^)/~
 
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2006年10月7日(土曜日)の朝。
 
 
 
 
朝9時頃。 尾道に着いた俺は、海岸通りを散策していた。 快晴の良い天気!とても気持ちいい!

朝日が乱反射する海には、対岸とをつなぐいくつもの渡船が、せわしなく行き来していた。
 
 
 
 
      
 
尾道駅前の風景と、 駅前渡船場から出航する渡船。
 
 
 
 
 
そんな時、私は古い建物を見つけた。 どうやら休業した旅館のようだ。

思わぬレトロ建築物に感動して、撮影していた俺。 (笑)
 
 
 
      
 
休業した古い旅館? かなりの年代ものだー
 
 
 
 
 
すると、洗濯物担いだおじいちゃんが2階に登場。

 何気に洗濯物を干しだした。 すかさず、俺は聞いてみた。



 「あのー ここ(旅館)やってんですか?」  俺は、話すきっかけが欲しかったのだ。

 この建物について知りたかったから。  すると意外な答えが返ってきた。

「あー、やってますよー」  なんと!! まだ現役の旅館だった。



さらに、「泊まりますか?」 と畳み掛けてきた! 俺はすでに宿を抑えている。無理だ。

「今晩はお泊りですか?」  …しつように聞いてくる。 やばい、ホンキだ。(汗)



俺は、「すみません、もう宿を予約してるんですよー」 するとおじいちゃんは、

「どこに?」 って聞くので、俺は対岸を指差して、「あそこなんですよー」と答えた。(嘘じゃない)

そしたら、おじいちゃん曰く。 「あー あそこならキャンセルできますよ」。  俺 「 ……」



 その後、おじいちゃんとのやり取りは続き、負けた俺は予約してた宿にキャンセル電話。

キャンセルはうまくいき、 今夜俺は、このオンボロ旅館に泊まることになった。

ちなみに、一泊 3,500円! まぁこのボロさなら妥当なとこだろう。安く上がってラッキーだ☆
 
 
 
 
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「じゃぁ、裏回って下さい。コーヒー飲んでって下さい。」
 とおじいちゃん。

 えらい愛想が良い。

どうやら海岸沿いのこっちは、裏玄関のようだ。 俺は、建物を回って裏側に移動した。



裏に回ると、たしかに玄関だ。(笑)  入るとすぐ左に、怪しげな扉があって、おじいちゃんに

そこに入ってと案内される。 入ると、狭い部屋にカウンターがあって… (こ、ここはバーか?)

カウンター内には30代くらいの兄ちゃんがいて、カウンターの端(といっても1.5m先)では、

午前中からカラオケやってる20代前半のような女性がいた。(奇妙だ)  俺は反対の奥側に座る。



おじいちゃんも入ってきて、カウンターの兄ちゃんに、「○○、お客さんにコーヒー入れてやって」と言った。

そして、おじいちゃんは一旦出て、そしてまた戻ってきた。 そして、「はい、宿帳書いて下さい」

と、やけに急かせる。  でっかいグラスの嬉しいアイスコーヒー(旅館からのサービス)も来たので、

俺は宿帳を開き、名前を書こうとした。 そして数人分の名前を眺めた。 こ、これは…(!!)



1人前は、3日前に泊まってる。 (…というか、昨日は誰も泊まってないのか!?)

おまけに、その人の職業は「無職」。 その一人前は、一週間前に遡る。 職業は「学生」…

この宿、開店休業状態なのか!?  ヤバイヤバイ? ヤバイかな… (汗)
 
 
 
 
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ちょっと、俺は間違いを犯したような気がしてきた。 まぁ安いからな、 ちょっとくらい我慢しよう。

宿帳に記帳した俺は、コーヒー飲んだ。 マ、マズイ!!(>_<)  何だこの味! しかも量多いし!



そんなことには構わず、おじいちゃんは俺の為に、「尾道パンフレット」をたくさん持ってきた。(^_^;;

そして、尾道の美味いラーメン屋や、安い定食屋(500円でお腹いっぱいになるとか言ってた)を教えてくれた。

えらいサービスがいいのだ。 それがまた不安を掻き立てるのだが。。。



さらにおじいちゃんは、「映画の街・尾道」 のパンフレットを見せ、巻末の映画出演者の名前を指差し、

「この○○(名前)は、私の家内だったんですよ。」 と話す。 亡くなった奥さんが映画に出ていたらしい。

映画に出てパンフレットに名前が載るとは、すごい! すごいけど、その名前見ても俺は知らない名前で…。



その後も、話は10分ほど続き、俺は何とか 「マズイコーヒー」を平らげた。 (スンマセン)

おじいちゃんの話の後は、カウンターの兄ちゃんや奥の怪しげな女性に尾道の案内を受けて、

俺はトータル30分間の「生きた尾道情報」を頭に刻み、路地裏探訪に出かけたのだった。
 
 
 
 
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夕方4時になった。 尾道の路地を歩き、クタクタの俺は、ちょっと早めだが宿に戻った。

俺は荷物かついで、おじいちゃんに部屋の案内をしてもらった。 まず風呂、トイレ…(こ、これは!)
 
 
 
 
         
 
風呂とトイレ。(滝汗) ま、安いからな。 我慢だよ、我・慢・ん。
 
 
 
 
 
急な階段を上がり、暗い廊下を進む。 そしてまた階段を上がる。

「あのー 部屋は3階なんですか?」
 と聞く俺に、 「はい、そうですよ」 とおじいちゃん。



その、3階に上がる階段で気付いた。 汚い。ホコリがいっぱい!!

ここに来て、明るくなって気付いたのだ。 もしかすると、いま通った廊下も暗かったが、

ホコリいっぱいやったかも知れん。(>_<) なにげに靴下の裏を見る。 …汚かった。(>_<)
 
 
 
 
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階段を上がると、目の前に尾道水道の海が目に飛び込んだ!素晴らしい眺めだ♪

そして右に曲がり、すぐの部屋に通された。 おぉー 2号室と書いてある。(笑)
 
 
 
 
         
 
階段を上がったら素晴らしい眺め、 今夜は2号室が俺の部屋。
 
 
 
 
おじいさん、俺を2号室に案内して、「さっ どうぞ。 ゆっくりおくつろぎ下さいね」

2号室に通されて、ちょっとカルチャーショック☆  念のため、「隣の1号室は?」って聞いたら、

おじいさん、「1号室はちょっとね… いまあんまり良くないから、こちら(2号室)で」 と。



さらに念のため、自分の目で隣の1号室を確認。 たしかに怪しい感じ。。。

その俺の様子を、 無言で、しかし不審そうに見ていたおじいちゃん。
 
 
 
 
         
 
ブヨブヨ畳に怪しい床の間(跡)、  窓辺の風景に、元々泊まる予定だったホテルが見えるのが皮肉だ…
 
 
 
 
 
「じゃ、いいですか?」 とおじいちゃんが言うので、俺は「あ、いいですよー」と返事。

しかし、内心ボーゼンとしていた俺。 さらにおじいちゃん曰く、「布団はあそこに入ってますから」

ふすまを指差した。 俺、ダメ元で傾いたクーラーを指差して、「あのクーラーは使えるんですか?」

 と聞くと、「使えますよ!!」とおじいちゃん。 ←だんだん愛想が悪くなってる気がした。


なので、テレビだけ聞いた。  そしておじいちゃんは階下へと、去っていった。
 
 
      
布団はあそこ入ってますから、  「テレビはそこにあるでしょ!」  俺、「あ、はい。」
 
 
 
 
 
改めて部屋に入った俺。 畳の上に座った。 うっ!!

なんや! ホコリだらけやんかー!! テーブルは… き、汚い… ちょっとぉー

念のため、テーブルの下を覗いて見る。 「……」。 予想通り。(>_<)



布団に近寄ってみた。 「使えんの? これ。」  泣きたくなった。
 
 
 
 
         
 
テーブル下にはクモの巣が…、   生活の知恵? 畳の補修にピップエレキバンのようなものが。
 
 
 
 
もう… 言うしかないね、 俺は思ったよ。

「すみませーーん! 掃除機ないですか!? 掃除機!!」



階下から、「はい? 掃除機ですか!? どうかしましたか!?」 とおじいちゃん。

そして上がってきたおじいちゃんに、 「部屋見て下さいよ! ホコリいっぱいやないっすか!」



もう不機嫌になってもいい、半ば怒りをぶつけるように俺は言い放った。

おじいちゃん、「あーこないだ台風が来たから、でしょうねー。 じゃ持ってきますよ」

俺、「雑巾も持ってきて下さい! テーブルも汚いんで!」。  おじ、「あーハイハイ」



はぁー  なんでこんな所で掃除せなあかん?(>_<)



おじいちゃんは掃除機を持ってきた。 「はい、これでいいですか」

俺、「はい、いいです。 あと雑巾は?」  おじ、「はい、どうぞ」と手渡された。



本来は、客である俺が掃除する必要はないのだ。 しかし…

あのおじいちゃんにさせても、結果は目に見えるようだった。 だから俺がする!

路地裏めぐりで疲れてるのに、 こんな所で掃除かよ、 ふぅ。
 
 
 
      
掃除機は業務用。 ノズルの先は コレしかないんだと、  テーブルも綺麗にしませう、ハァ…
 
 
 
 
 姉さん…  僕はいま、猛烈に後悔しています。
 このボロ宿に泊まりたくなった朝のことを!

 いま部屋の掃除機がけしています。
 後々笑い話になるだろうけど、
 いま、夜が来るのが怖いです…(>_<)

           10月7日 16:14 現地での覚書 
 
 
 
掃除に30分はかかった。 疲れた。

とりあえずテレビつけてくつろぐ。  くつろごうと心がけた。 窓辺の風景を眺めたり。

でも、なんかくつろげないんだよな。 壁が気になるんだよな、壁が落ちるのが!!



まぁ、気にしても仕方ない。 とりあえず、メシでも食いに行こうか。

今朝、おじいちゃんが教えてくれた、500円でお腹いっぱいになるって店かラーメン屋に。

そうでもしなきゃ、 時間、潰れんからなぁ。(^_^;;   現在時刻は17時半過ぎ。
 
 
 
尾道の某旅館での一夜(その1) (おわり)   
 
管理人 けーばら   
 
 
 
今後、下のように続けて書きます。 どうぞ、お楽しみに?
 
  
  ☆第1話 けーばら尾道一人旅 (初日編)  
 
  ☆第2話 けーばら尾道一人旅 (翌日編) 
   
 
  ☆第3話 尾道の路地、あれこれ (その1)  
 
  ☆第4話 尾道の路地、あれこれ (その2)  
 
  ☆第5話 尾道の路地、あれこれ (その3)  
 
   ↑ここまでは前回掲載済み。
 
 
  ☆第6話 尾道の某旅館での一夜 (その1)  
 
  ☆第7話 尾道の某旅館での一夜 (その2)  
 
  ☆第8話 尾道の某旅館での一夜 (その3) 
 
 
  ☆第9話 尾道のレトロ建築物  (その1)  
 
  ☆第10話 尾道のレトロ建築物  (その2)  
 
  ☆第11話 尾道の街の取組み、あれこれ  
    
 
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